当院からのメッセージ
人工妊娠中絶とは、やむを得ない事情で中絶をご希望される方に、手術によって人工的に妊娠を中断することです。中絶は、「母体保護法」に基づいて行われ、一定の条件を満たした方のみ行うことができるものです。
人工妊娠中絶は、妊娠22週未満の方という決まりがあり、妊娠初期(妊娠11週まで)に手術すれば、比較的安全な対処法とされています。それ以降は、どのような理由があったとしても、認められていません。
もし、あなたが望まない妊娠に気付いた際は、1日でも早く、今井産婦人科内科クリニックへご相談下さい。また、中絶ができるとはいえ、母体の身体や心に少なからず影響を及ぼすものであることを忘れてはいけません。
人工妊娠中絶のご相談
妊娠しても経済的理由や身体的理由により「出産できない」ことがあります。その場合は、やむを得ず「人工妊娠中絶を選択」しなければなりません。
日本では母体保護法により指定医師が妊娠22週未満まで実施できます。妊娠11週までは外来で日帰り手術が可能ですが、妊娠12週以降は陣痛を促進して分娩形式で行いますので入院が必要です。
手術の前に術前検査を行い合併症の有無を確認します。また手術には配偶者の同意書が必要です。未成年者は保護者の承諾書も必要になります。
人工妊娠中絶の費用について
人工妊娠中絶は保険適応外のため、手術に必要な費用はすべて患者様の自己負担となります。
初診料 | 6,000円(税別) |
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術前検査 | 6,000円(税別) |
初期中絶手術 | 85,000円〜120,000円(税別) |
中期中絶手術 | 入院費・薬剤費がかかりますので個別に説明させて頂きます。 |
妊娠11週までの方
初期中絶手術
初期中絶手術は、原則的に外来手術で行います。手術前には術前検査が必要です。
(朝9時ごろまでに朝食をとらずにご来院下さい)
術前処置後、静脈麻酔をかけて吸引法(*)で行い10~20分ほどで終了します。手術中の痛みはほとんど感じません。麻酔覚醒後に出血等を確認し、術後の注意事項を説明して帰宅して頂けます。術後薬を服用して、1週間以内に、再度来院して頂きます。
(*)吸引法について
吸引法は妊娠初期に行われる中絶手術の手法です。専用の金属棒を子宮内に入れ、妊娠組織を吸い取る方法です。手術時間が長くなれば、患者様の身体には負担がかかってしまいます。この吸引法は手術時間が比較的短いというメリットがあります。
妊娠12〜21週までの方
中期中絶手術
入院後、子宮頚管を時間をかけて拡張していきます。十分に子宮頸管を拡張したら、膣内に3時間ごとにプレグランディン錠(膣座薬)を挿入して陣痛を誘発します。このプレグランディン錠は1日あたり5錠が上限とされています。
娩出されるまで3時間毎に再挿入していきます。陣痛が弱い状態が続く場合は、1日で娩出に至らないことも御座います。そのような場合は、次の日に手術を再開させて頂く、もしくは子宮頸管を拡張する処置を行っていきます。
娩出後のながれ
乳汁分泌抑制のための薬剤を服用します。
術後薬を服用して出血、子宮収縮を確認して退院となります。
退院1週間後に来院していただきます。
娩出後は死産証書を市役所に提出し、火葬の予約を取ります。