当院からのメッセージ
緊急避妊ピル(EC:Emergency Contraception)は、アフターピルとも呼ばれ、正しく使うことで、時に女性の身体を守る役割を果たします。その効果を誤解の無いように理解して頂き、正しい使用法を身につけて頂きたいと考えております。
低用量ピルや他の避妊方法と同様、まずは女性自身が避妊に対する意識と意思を明確に持つことが大切です。妊娠や出産は女性の人生を大きく左右する大切な出来事です。自らの人生に責任を持つためにも、積極的に避妊について考え、あなたに合った確実な避妊方法を選択できるようにしましょう。
盛岡市の今井産婦人科内科クリニックでは、緊急避妊ピルの処方を行っております。「あなたらしく生きるための一歩」を応援したいという気持ちを込めて、当院がサポートさせて頂きます。
緊急避妊ピルについて
緊急避妊とは、避妊をしないで性行為をした場合、またはコンドームによる避妊を行った際、破けてしまったなどの避妊失敗に備えて、妊娠を防止するための手段です。
緊急避妊ピルの安全性
緊急避妊ピルは、1970年代の半ば頃から、使用されてきた歴史があります。安心安全の避妊薬です。しかし、低用量ピルについても同様ですが、「服用する際に注意が必要な方」「使用を避けた方がいい方」がいらっしゃいます。初めて利用される方は、その旨をお伝え頂き、不安要素を取り除いてから使用することをおすすめ致します。
緊急避妊と性感染症
緊急避妊ピルや子宮内避妊具などの避妊の手段は、どちらもエイズなどの性感染症(例:梅毒・淋病・クラミジア・ヘルペス)を予防する手段ではありませんのでご注意下さい。
あなたが「エイズなどの性感染症に感染している疑いがある」または「感染していないか不安である」という場合は、どうしたら性感染症を防げるのか、あなたにあった治療法は何かを、ご説明させて頂きます。
あなた人生に関わる大切な事です。不安はあると思いますが、一人で悩みを抱えずに、まずは当院にて率直にお話頂けると幸いです。
緊急避妊ピルの注意点・副作用
緊急避妊ピルを服用後に、避妊をせずに性行為を行ったとしても、もちろんそれを防止する手段にはなりません。妊娠を避けたいという方は、定期的かつ正しい避妊法を検討する必要があります。緊急避妊ピルは、服用後にすぐ効果が分かるものではありません。もし、予定月経が通常よりも一週間以上遅れている場合、速やかにご連絡頂けると幸いです。
ピルというと副作用が心配という方も多いと思います。緊急避妊ピルの服用後、一時的に気持ち悪くなってしまう方がいらっしゃいます。身体に違和感が出た場合は、早めにご相談下さい。また、一番副作用として注意が必要なのは、『血栓症』です。
血栓症とは
低用量ピルの服用は、『血栓症』になるリスクを高めます。
血栓症とは、血管の中で血液が固まってしまう症状で、循環障害を引き起こす病気です。血栓症が引き起こす代表的な病気としては、心筋梗塞・脳梗塞・下肢の静脈血栓症・肺塞栓などが挙げられます。
血栓症の症状は、血栓の生じる血管・部位によって様々です。症状の軽度・重度は患者様によって異なります。血栓症を発症する場合は、ピルを内服する期間の長短とは関係ありません。
もちろん低用量ピルを服用された方が、簡単に血栓症を発症する訳ではありません。
特に注意が必要な方
・タバコを1日に15本以上吸う方
・手術の前後など、寝たきりの生活をしている方
・糖尿病や高血圧などの持病がある方
・過去の既往歴、家族歴から体質的に問題がある方
以上の方は、血栓症になるリスクが高いです。
事前にしっかりと問診をしていきます。
緊急避妊ピルの費用について(自費診療となります)
LNG法(レボノルゲストレル錠) | ヤッペ法(プラノバール錠) | |
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飲み方 | 1錠1回 | 2錠を12時間おきに2回 |
金額 | 9,000円(税別) | 3,000円(税別) |
妊娠阻止率 | 約80~90% | 約50~60% |
※ 学生の方は学生証を提示していただきますと、学割を適用いたします。
服用方法と注意点
緊急避妊薬「レボノルゲストレル錠1.5mg「F」」の服用について
服用方法
レボノルゲストレル錠は白色の錠剤で、1シートに1錠(1回分)が収められています。
○性交後72時間以内に1錠を服用してください。
服用する時刻や時間帯は特に定められていませんが、なるべく早く服用してください。